過マンガン酸カリウムは実験室および工業の場面で多くの種類の
酸化反応に用いられている。さらに他の化合物合成の
試薬としても使用される。例として、薄い KMnO
4 水溶液は
アルケンを 1,2-ジオール(
グリコール)に酸化する。より濃い過マンガン酸溶液は
芳香環の
メチル基を
カルボキシ基に酸化する。また
コカインを 100% 純粋に精製するのにも用いられてきた。分析化学では KMnO
4 水溶液の標準溶液はその色が紫色のため、
酸化還元滴定の
滴定剤としても用いられる。深紫色の過マンガン酸は、酸性溶液中では酸化数+2を持つ薄いピンク色の Mn
2+ (aq) 陽イオンに還元される。
塩基性溶液中では過マンガン酸は酸化数+4を持つ茶色の沈殿物、
二酸化マンガン (MnO
2) に還元される。
固体の過マンガン酸カリウムは非常に強い酸化剤であり、純粋な
グリセリンと混合すると強い
発熱反応が発生する。この反応はこれらが入っているガラスや他の容器を溶かすほど自発的に高温の
燃焼となり、近くにある可燃性の物質に
引火することがある。この反応は固体の過マンガン酸カリウムが多種の
有機化合物と混合された場合にも発生し得る。過マンガン酸カリウムの水溶液は、特に薄い場合、危険性は低い。過マンガン酸カリウムの固体を
濃硫酸と混合すると爆発性の酸化マンガン(VII) (Mn
2O
7) を生成する
[Cotton, F. A.; Wilkinson, G.; Murillo, C. A.; Bochmann, M. (April 1999). Advanced Inorganic Chemistry, 6th Edition. Wiley-VCH. ISBN 0-471-19957-5]。
過マンガン酸カリウムは衣服や手を
染色するため取り扱いには注意が必要である。これは、過マンガン酸カリウムが
還元されてできた
二酸化マンガンのためである。衣服のしみは酸性にした
亜硫酸ナトリウム(亜硫酸ガスの発生に注意、酸性の
定着液を使用すると安全、処理後の洗浄を確実に)を使用して除去可能である。ただし、
シュウ酸を使うこともできる。肌のしみは48時間以内に自然に除去されるが、肌に触れると
やけどを起こし、飲み込むと
胃腸炎を起こす。さらに、固体の過マンガン酸カリウムと
塩酸を混合すると、致死性の
塩素ガスが発生する。